第3回定例会報告① 品川区の緊急待機児童解消策

“子育て支援”でない“子育ち支援”を目指して!

10月15日に行われた決算特別委員会の総括質疑で濱野区長は、来年度の「緊急待機児童解消策」を実施することを明らかにしました。待機児童数は4月1日現在123人、10月1日現在は315人に増えています。

保育園の活用・保育士67人を採用し、区立保育園19園で206人の定員拡大を実施。
・また、保育園を幼保一体化施設として整備し、平成22年度は1園で約60人の解消を図る。
・通常の認可保育園入園の条件に満たない短時間保育を対象に「短時間就労型保育室」を区立保育園に増設し、10人の解消を図る。
幼稚園の活用・現在、私立幼稚園20園中8園で11時間の預かり保育を実施し、181人が利用している。
22年度は、公・私立幼稚園における預かり保育を強化し、50人程度の解消になる見込み。
小学校の活用
・保育園年長児を、隣接の小学校の余裕教室で保育する。
品川区が進める子どもが小学校にスムーズに順応できるようにする「保幼小連携」の新しい形として実施し、学校給食も提供する。
5歳児が移行した保育園の施設は1歳児等が活用することで、大幅な待機児解消が期待できる。(25人×2園として50人)。
認証保育所(東京都認証保育所)の開設
・2カ所開設し、71人の解消。
認証保育所保育料補助をアップ
・平成22年度は、更に認可保育園と同等の負担で利用できるように助成額を最高で6万円超に大幅アップする。

と・・・様々行うということです。

でも・・・こんなことも心配です。
①認可保育園の定員弾力化が行われることについて、待機児解消を考えるあまり、詰め込みになり保育の「質」の低下が心配です。
②待機児童対策のしわ寄せとして、ひとり親家庭や養育困難家庭の子どもたちがセーフティネットからこぼれ落ちるのではないか、また、加配職員が必要となる障害児保育なども後退しないのでしょか?
③小学校の活用が提案されたが、幼稚園の小学校化(過度な早期教育・英才教育の促進)に繋がらないか。今年度5月に設置した、教育委員会、小学校、保育園、幼稚園関係者で構成された「保・幼・小連携の推進に関する検討委員会」で検討を進め、12月にまとめる報告書で幼保小連携の実証実験として位置づける予定だということだが、トップダウンですすめるのではなく保護者を含め教員・保育者で検証する必要があるのでは。
<いちかわ・かずこ>