これは東京都環境整備公社が無料で行っているツアーで、まずは新東京丸に乗船し、新海面埋立処分場建設予定水域を船で見学、バスで中央防波堤埋立処分場へ。不燃ゴミ処理センター→東京風ぐるま→中央防波堤埋立処分場→環境局中防庁舎10階展望室 この行程がツアーの内容。
中央防波堤廃棄物処分場は、内側埋立地・外側埋立処分場・新海面処分場の3つのエリアからなる。
内側埋立地は、すでに埋め立てを完了し、排水処理施設・中間処理施設などが設置されている。
外側埋立処分場は、1997年から埋立てを開始し、現在も使用中。
新海面処分場は、埋め立てられる残りの容量がわずかになったため、1996年8月から沖合いの海域に処分場として約480ヘクタールを整備を開始した。この新海面処分場は東京湾内に確保できる最後の処分場であることから、廃棄物のよりいっそうの減量化・資源化をはかり一日でも長く使っていく必要がある。現在の廃棄物量でいくと残余年数50年といわれている。
埋立処分場では実際外にでてみた。臭いなどはそれ程感じられず、草木も所々に生えた広大な土地だった。処分場の上を飛び交う鳥の数も予想より少ない。23区内のゴミの量は、大量生産・大量消費の社会状況やライフスタイルの変化等によって、1985年頃から急送し、1989年(平成元年)には490万トンと過去最高に達した。その後、ごみ量は減り続け2007年度には335万トンにまで減少した。
処分場を目の当たりにし、ゴミ処理施設では限りある空間をより長く、効率よく活用しようと、さまざまな研究や工夫が行われていた。
私たち消費者は、ゴミ問題を真剣に考え、ライフスタイルを見直さなければいけない。
また、地方自治体は、ごみの処理は燃やすにしても再資源化するにしても、お金がかかることをきちんと住民に知らせ、ごみ減量の意識を高めるようにしていくことが必要た。そのためにも、今後は国の基準に則して廃棄物会計をつくり市民に明らかにすべきと考える。
また、ごみ減量化の流れを止めないためには消費者の協力だけでなく、製品を使い終わった後にかかる処理の責任や費用をメーカーに負わせることでよりごみの出にくい製品作りを促す仕組み「拡大生産者責任」の強化が不可欠。
3R(リユース・リデュース・リサイクル)の推進をするためには、消費者・生産者・行政の一丸となった取り組みが必要であると強く感じた一日だった。<いちかわ・かずこ>
写真左 新海面処分場を見渡す
写真右 内側埋立地に建つ風力発電「東京風ぐるま」二基で800軒分の電気を発電する。