春の香り「東京ウド」は捨てるところ無し!

東京産の野菜を食べて、東京の環境も守ろう

共同購入で春の香り「東京ウド」が届いた。生活クラブ生協で取り組む「東京ウド」は国分寺市で作られている。東京の農家は、急速に進む宅地化の中で、農地の土ほこりや有機質肥料のにおいになどに配慮しながら生産している。東京ウドの特性は、純白で美しいこと、独特の香りとしゃきとした歯切れの良さ、淡泊な味が我が家では好評だ。茎は酢味噌、皮はキンピラ、あたまはてんぷらと捨てるところが全くない。

生産者の中村さんから、栽培の仕方を以前うかがった。冬でも暖かい地下3メートルの「「むろ」の中で栽培していたが、土の入れ替えが年齢とともに大変になり、現在は遮光したハウスでも栽培を始めたと言う。土を50㎝ほど掘り下げ、古い畳で囲いトンネル状にした真っ暗の中に株を植える。水と温度の管理が大変で気を使うそうだ。植えつけて2ヶ月で出荷となる。

東京の農地は30年前に比べると1/3にまで減少している。農地は野菜を供給するだけでなく、緑地とし安らぎをもたらす効果もある。少しでも東京に農地が残るよう、また、地場の新鮮な野菜が一般的な価格で手に入るようにするためには・・・ 消費者である私たちがしっかり食べ続けていくこと。
今年も東京ウドが食べられる幸せをしみじみ感じた。 
≪いちかわ・かずこ≫

写真上 中村さんの生産者カードと一緒に届いた「東京ウド」 
写真下 「ウドの酢味噌和え」と「きんぴら」
我が家はウドを和える酢味噌の中にはねりがらしを加える。