東京エコサービス(23区が出資してつくった、清掃工場での電力売買を主な事業とする会社)が、2010年度に事業の柱である電力の小売事業を開始します。
初年度は23区の区立学校100校に1万キロワットを売電するということです。
清掃工場では、「ごみの焼却時に発生する熱で蒸気を作り、蒸気タービンを回して発電をしている。ごみは化石燃料ではないため、発電した電気は二酸化炭素(CO2)の発生がない環境にやさしいエネルギーた」と説明しています。
品川区では、教育委員会と相談で、小中学校5校での活用が決まりました。学校は、これまでの東京電力との契約より、安く購入することができるため、5校で約40万円の電気代削減になるとされています。また、官民問わず、今後は温室効果ガス排出総量削減が求められので、新エネルギーの使用はCO2のカウントがされず、公共施設としては大きなメリットがあると説明しました。
学校での環境学習においては、地球温暖化対策がメインテーマとなっているので、清掃工場からの売電は格好の学習素材となると思われます。
しかし、ごみ問題について、環境教育の基本はあくまでもごみを減らしていくことと資源化の推進にあります。
より多く発電することとごみ減量は相反する部分があることから、ごみ発電礼賛とならないよう、学習現場で十二分に留意することを求めました。<いちかわ・かずこ>